自己満足の殿堂

NO FALCONS, NO LIFE

【MLB】祝シーズン開幕!今年のインディアンズは?

2018シーズンが開幕しました!!!

今年は大谷翔平平野佳寿牧田和久MLBへ渡り、ダルビッシュ有カブスイチローマリナーズへ復帰するなど、日本人に関する話題が多くありました。

これを機に日本でもMLBを見る人が増えてくれると嬉しいのですが、同時に日本人の話題ばかりになって本来の面白さを伝えるメディアが少なくなるのではないかという不安もあります。(元々少ないけどね)

 

2018年はインディアンズにとって超重要なシーズンに!?

f:id:moriya08:20180402171148j:plain

私は引き続き日本人が誰もいない地区のクリーヴランド・インディアンズを応援する訳ですが、今シーズンはインディアンズにとって色々重要な年になります。

まず、アンドリュー・ミラー、コディ・アレン、ザック・マカリスター、マイケル・ブラントリー、ロニー・チゼンホールといった主力選手がオフにFAになります。

さらに、インディアンズファンに長年親しまれたワフー酋長のロゴは今シーズンを持って終了。元々、人種差別的なロゴなのではという論争が起こってはいたものの、存外早い決定となりました。

つまり、今シーズンはワフー酋長インディアンズがワールドシリーズに進出できる可能性のある最後の年なのです。

 

開幕ロースター(野手)をチェック!!!

f:id:moriya08:20180402171406j:plain

開幕スタメンは上の画像の通りです。

これに加えて外野手ガイヤー、デービス、内野手ゴンザレス、捕手のペレスが控えています。

昨シーズンと変わったのはファーストがサンタナからアロンソになったこと、外野手のブルース、ジャクソンが抜けた点。

オフはあまり補強せずに、おいおい大丈夫かという感じでしたが、こうしてみればそこまで穴のある感じはしません。当然、ほかの強豪チームに比べると見劣りしてしまいますが。

それでも懸念材料を挙げろと言われれば、昨シーズン絶不調のキプニスが復活できるのか、逆に絶好調だったリンドーア、ラミレスが昨シーズンの成績を維持できるか、新加入のアロンソサンタナの穴を埋められるのか、外野手は怪我なくシーズンを戦えるのか、エンカーナシオンの年齢的な衰えはどうかなど山積み。

 そのため、今シーズンのキーマンは全員です()

 

MLB屈指のDLデュオ、今年も健在!! 

f:id:moriya08:20180402175024p:plainf:id:moriya08:20180402175042p:plain

共にオールスター選出経験のある万能外野手ブラントリー、速球派右腕サラザールは故障が懸念される中、揃って開幕アウト。 フルシーズンで戦ってくれればなどという淡い期待を一瞬でも抱いた私が愚かでした。

もう彼らにはそこまでの期待は寄せていませんが、復帰してくれれば戦力アップに繋がることは間違いありません(多分)。もし復帰しても全然ダメなら大人しくトレードに出しましょう。

 

先発ローテーションをチェック!!!

f:id:moriya08:20180402175950j:plain

先発投手陣に関しては昨シーズンと変わりはありません。

絶対的エースのクルーバー(中央)を中心に、最強の2番手カラスコ(左から2番目)、ドローン大好きバウアー(右から2番目)、昨シーズンブレイクのクレビンジャー(右)、健気な技巧派トムリン(左)を揃える先発ローテーションはメジャーでも屈指の陣容を誇ります。

クルーバー、カラスコで30勝以上は前提として、残りの3枚がどれほど機能するかがやはり重要となってきます。今シーズンはブルペンが弱体化しているため、これまでのように6回くらいまでリードを守れればばほぼ勝ち、といった期待はできません。

クルーバー 16~18勝

カラスコ 15勝

バウアー 12~14勝

クレビンジャー、トムリン 10勝

これくらいの成績を残せれば十分でしょう。

 

ブルペンをチェック!!! 

f:id:moriya08:20180402181036j:plain

リリーフ陣に関しては、毎年70試合近く登板していた超万能リリーバーのショウが抜けた穴がかなり応えるでしょう。

昨シーズンまでの勝ちパターンはショウ、ミラー、アレンでしたが、今シーズンはショウのところにマカリスターが入ることになりそうです。しかし、マカリスター一人ではショウが長年請け負ってきた社畜業務をこなすことは困難なので、もう一人この勝ちパターンに絡んでくると思います。

 

今シーズンはどこまでいける???

今シーズンのインディアンズは102勝を挙げた昨シーズンと比べて野手、リリーフ陣が若干弱体化しています。一方で同地区のチームはほとんどが再建モードに突入しており、今シーズンはインディアンズとツインズの一騎打ちという構図になるでしょう。それでも、戦力だけをみればインディアンズがやはり地区優勝最有力候補であることは間違いありません。むしろ、昨シーズンのように苦労なくプレーオフに進んだことが仇となるようなことがないと考えれば、状況はワールドシリーズに進出した2016年に近いとも言えます。さらに、インディアンズは夏場のトレードで2016年はミラー、2017年はブルースといったプレーオフ進出の切り札を獲得しています。もちろん、今シーズンも夏場で大物を獲得する可能性は十分あり、プレーオフには現状以上の戦力で臨むことになると思います。

こういった点を考慮して、今シーズンは92勝70敗で地区優勝と予想します!!!

プレーオフに関しては昨シーズンのことがあるので、予想は控えます。。。)

 

期待とまとめ

f:id:moriya08:20180402184227j:plain

戦力が落ちていると言われても、やはりワールドシリーズ制覇の夢は諦めきれません。そのための課題はまだまだ沢山ありますが、やはり躍進のためには嬉しい誤算が必要。外野手3人がシーズン揃って戦えるなどとは微塵も思っていませんが、ジマーのブレイクを期待しています。

今シーズンは昨シーズンのワールドチャンピオンアストロズ、スタントンを獲得したヤンキースなどが注目されていますが、ポッとインディアンズがそれらを倒して"AGAINST THE WORLD"を実現してくれるはず!?

 

Go Tribe!!!!!!!!!

【MLB】MLB先発投手番付2018 10〜1位

さて、残すところあとトップ10のみとなりました。

NFLに熱中しすぎてサボりにサボり続けていた先発投手番付もいよいよラストです。 

10位 ジェイコブ・デグロム

f:id:moriya08:20171210003415j:plain

ニューヨーク・メッツ #48

31試合 15勝10敗 201.1回 防御率3.53 FIP3.50 239奪三振  

WARgrade 9.95(f:r = 4.78:5.17)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計37/50 将来性・期待度A

豪腕揃いのメッツ先発陣でも、最も伸びのある綺麗な4シームを投げる。(気になったらYouTubeで"Degrom ASG"で検索)2017年は他の先発が皆DL入りする中、ローテーションを守りきり、初の200投球回突破。コントロールは悪化したが、K/9は10.68でリーグ3位。来季はトレードマークの長髪をカットして臨むがその効果はいかほどか!?

9位 マディソン・バムガーナー Madison Bumgarner

f:id:moriya08:20171210003953j:plain

サンフランシスコ・ジャイアンツ #40

17試合 4勝9敗 111.0回 防御率3.32 FIP3.95 101奪三振

WARgrade 9.61(f:r = 4.27:5.34)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆☆

計38/50 将来性・期待度B++

2011〜2016年まで毎年200イニングを突破しているジャイアンツの絶対的エース。特に先発投手とは思えないバッティングと、ポストシーズンでの圧倒的な投球は彼の代名詞。2017年はロードバイク事故で17試合の先発にとどまったが、来季は大型補強した野手陣のもとで復活を目指す。

8位 ノア・シンダーガード Noah Synderguaard

f:id:moriya08:20171210005104j:plain

ニューヨーク・メッツ #34

7試合 1勝2敗 30.1回 防御率2.97 FIP1.31 34奪三振

WARgrade 9.86(f:r = 5.82:4.04)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

計43/50 将来性・期待度S

雷神の愛称でお馴染みのメジャー最速先発右腕。2017年は故障でほとんど投げていないにも関わらずこの順位ということからその実力はお察し。髪をなびかせながら投げる姿は馬が駆け抜けている様。とにかく、セイバーの指標が圧倒的で、故障なくシーズンを投げ切れれば数年以内に確実にサイ・ヤング賞を獲れる(と思う)。

7位 ジャスティン・バーランダー Justin Verlander

f:id:moriya08:20171210004618j:plain

ヒューストン・アストロズ #35

33試合 15勝8敗 206.0回 防御率3.36 FIP3.84 219奪三振 

WARgrade 9.88(f:r = 4.48:5.40)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆☆

計39/50 将来性・期待度B+

復活した元世界最強投手。ここ3年くらいで衰退の主因と思われてきた4シームの球速も復活してきている。2017年は長年所属したタイガースからアストロズに、移籍後は5先発5勝防御率1.06の圧巻のピッチング。さらに悲願だったワールドシリーズ制覇も成し遂げた。来季は200勝のマイルストーンも目前に迫っている。

6位 スティーブン・ストラスバーグ Stephen Strasburg

f:id:moriya08:20171210005736j:plain

ワシントン・ナショナルズ #37

28試合 15勝4敗 175.1回 防御率2.52 FIP2.72 204奪三振

WARgrade 10.36(f:r = 5.50:4.86)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆☆

計40/50 将来性・期待度A

ドラフト史上最高の逸材と言われていた右腕。故障なくローテーションを守りきれば確実にサイ・ヤング賞を狙える力を持っているが、毎シーズンいいところで故障。そんなシーズンが続き、気付けばもう29歳。2017年後半は歴史的な好投を続けていたため、来季の期待はかなり大きい(フラグ)。

5位 ザック・グレインキー Zack Greinke

f:id:moriya08:20171210010222j:plain

アリゾナ・ダイヤモンドバックス #21

32試合 17勝7敗 202.1回 防御率3.20 FIP3.31 215奪三振 

WARgrade 10.63(f:r = 4.51:6.12)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆☆

計40/50 将来性・期待度B+

制球力と投球術で勝負する、メジャーを代表する頭脳派投手。2009年にサイ・ヤング賞受賞。Dバックス移籍2年目は急速低下を心配する声が多かったものの、終わってみれば素晴らしい成績。年齢もそろそろベテランの域に入っていくが、それでもうまくやっていきそうな雰囲気。

4位 クリス・セール Chris Sale

f:id:moriya08:20171210010729j:plain

ボストン・レッドソックス #41

32試合 17勝8敗 214.1回 防御率 2.90 FIP2.45 308奪三振

WARgrade 11.35(f:r = 6.48:4.87) 

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

計43/50 将来性・期待度A+

細身の長身からサイドで豪速球を投げ込むドクターK。前半戦だけの話なら多分この人が1位。8試合連続2桁奪三振2度は史上で彼だけ。2017年も初めはサイ・ヤングレース独走だったが、例年通り後半に息切れしてしまい、結局今季も獲れず。某終身名誉サイ・ヤング賞候補のアダム・ウェイ◯ライトみたいにならないといいけど。

 

3位 コーリー・クルーバー Corey Kluber

f:id:moriya08:20171210011101j:plain

 クリーヴランド・インディアンズ #28

29試合 18勝4敗 203.2回 防御率2.25 FIP2.50 265奪三振

WARgrade 12.81(f:r = 6.33:6.48) 

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

計44/50 将来性・期待度B++

自分のナンバーワン推し投手。2017年は2度目のサイ・ヤング賞を受賞し、地名度もだいぶ上昇。武器はカーブ(スライダー)で、先発ではメジャー最高級の変化球と言っても過言ではない。でも意外と2シームがキーだったりする。先発投手の投球回が減少している最近では完封・完投が多いというのも特徴。

詳しいことは以前の記事をどうぞ。 

moriya08.hatenablog.com

 

2位 マックス・シャーザー Max Scherzer

f:id:moriya08:20171210011521j:plain

ワシントン・ナショナルズ #31

31試合 16勝6敗 200.2回 防御率2.51 FIP2.90 268奪三振 

WARgrade 12.81(f:r = 6.33:6.48) 

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

計46/50 将来性・期待度B++

2017年は3度目のサイ・ヤング賞受賞。サイド気味のフォームから浮き上がるような4シーム、とんでもない曲がりをするスラッターとチェンジアップが武器。2013年に初めてサイ・ヤング賞を受賞して以降、年々支配力が増し、1シーズンに2度ノーヒッターを達成したり、1試合20奪三振を記録したりと、投げるだけで何か記録が生まれるという期待をさせてくれる。オッドアイ

1位 クレイトン・カーショー

f:id:moriya08:20171210012308j:plain

 ロサンゼルス・ドジャース #22

27試合 18勝4敗 175.0回 防御率2.31 FIP3.07 202奪三振

WARgrade 15.07(f:r = 7.80:7.26) 

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

計47/50 将来性・期待度B++

メジャー最強投手は多分間違いなくこの人。2017年は27試合の登板にとどまるも最多勝最優秀防御率サイ・ヤング賞は既に3度受賞している。球種は基本4シーム、スライダー、カーブのシンプルな構成だが、いずれもメジャートップクラス。それに加えて牽制やクイックも上手いという完全無欠っぷり。普通に行けばあと2回くらいはサイ・ヤング賞を獲りそうだが、ここ2年ヘルニアに悩まされているのは大きな懸念。

 

以上、MLB先発投手番付2018でした。別な記事の同じ様なランキングを見ましたが、トップ10はだいたい同じで少し安心しています。FAの目玉もだいたい移籍先が決まり、開幕に向けて少しずつ盛り上がりを見せてきているMLB。2018年は上位の選手が怪我をすることなく、そしてクルーバーとロビー・レイが再び素晴らしい成績を残してくれることを願っています。

 

【MLB】MLB先発投手番付2018 番外編

MLB先発投手番付も残すところトップ10となりましたが、その前に今回ランキングから漏れてしまった選手、来シーズン以降ランクインが期待できる選手を紹介したいと思います。 

将来性・期待度が高い選手は是非来シーズン注目して見て頂けたらと思います。

ランク外選手1 ジオ・ゴンザレス Gio Gonzalez            

f:id:moriya08:20171205235309j:plain

ワシントン・ナショナルズ #47

32試合 15勝9敗 201.0回 防御率2.96 FIP3.93 188奪三振

WARgrade 6.55(f:r = 3.32:3.23)

将来性・期待度B

2012年に21勝を挙げた左腕。2017年はキャリアベストに近い成績で、30位以内に入れるかかなり迷ったが、シーズン終盤での成績降下と突然の制球難という2つの課題は結局克服されなかったためランク外に。2017年の活躍がかなり予想外だっただけに、来季の成績予想は難しいが、10勝防御率3.50くらいで十分許されそう。

ランク外選手2 コール・ハメルズ Cole Hamels

f:id:moriya08:20171211191515j:plain

テキサス・レンジャーズ #35

24試合 11勝6敗 148.0回 防御率4.20 FIP4.61 105奪三振

WARgrade 7.24(f:r = 2.96:4.28)

将来性・期待度B

メジャーを代表する男前左腕。2007年から10年続けて180イニング以上投げていたが、昨年は怪我もあり、ルーキーイヤーを除けばキャリアワーストの年に。特にFIP4.61はかなりまずい数字。年齢的にも勤続疲労的にもそろそろ衰えが見え始めてくる頃かもしれない。

 

ランク外選手3 リック・ポーセロ Rick Porcello

f:id:moriya08:20171211191858j:plain

ボストン・レッドソックス #22

33試合 11勝17敗 203.1回 防御率4.65 FIP4.60 181奪三振

WARgrade 4.75(f:r = 2.98:1.77)

将来性・期待度B

2016年のサイ・ヤング賞投手がまさかのランク外。と言っても2015年9勝15敗防御率4.92、2017年もこの成績では流石に擁護できない。タイプとしてはテンポよくシンカー系統のボールを投げる技巧派で、エース級というには物足りない感じ。それでも故障なく200イニング投げてくれるので、2番手3番手としては十分優秀。

 

ランク外選手4 フェリックス・ヘルナンデス Felix Hernandez

f:id:moriya08:20171211192228j:plain

シアトル・マリナーズ #34

16試合 6勝5敗 86.2回 防御率4.36 FIP5.02 78奪三振

WARgrade 4.30(f:r = 1.62:2.68)

将来性・期待度C+

”キング”と呼ばれた大エースの面影はもはやない。19歳でデビューしてからの勤続疲労が限界を迎えたのか、年々成績が降下。特にここ2年は故障にも苦しめられている。さらに、同僚のパクストンの急成長によりエースとしての立場も危ぶまれており、2018年は彼にとって正念場のシーズンになるだろう。

 

ランク外選手5 マット・ハービー Matt Harvey

f:id:moriya08:20171211192626j:plain

ニューヨーク・メッツ #33

19試合 5勝7敗 92.2回 防御率6.70 FIP6.37 67奪三振

WARgrade 3.48(f:r = 2.22:1.26)

将来性・期待度B-

どっしりとした体格から豪速球を投げるメッツの元エース。しかしここ2年は怪我だったり、練習サボったりでプレー内外でいいとこ無し。2015年のワールドシリーズでは「俺がエースだ!」と言わんばかりの風格だったが、デグローム、シンダーガードの成長でもはや彼をエースというファンはいないだろう。シティ・フィールドに「ダークナイト」はもう来ないのか...?

ランク外選手6 タナー・ロアーク Tanner Roark

f:id:moriya08:20171211193032j:plain

ワシントン・ナショナルズ #57

32試合 13勝11敗 181.1回 防御率4.67 FIP4.13 166奪三振

WARgrade 4.37(f:r = 2.66:1.71)

将来性・期待度B

WBCで日本代表を苦しめたツーシームフライボールレボリューションの波に飲まれてしまった。先発を務めた2014年、2016年はそれぞれ15勝以上、防御率3.00未満という好成績を残したが、今までが出来過ぎだったという声も。自分もそう思う。

ランク外選手7 アーロン・ノラ Aaron Nola 

f:id:moriya08:20171211193425j:plain

フィラデルフィア・フィリーズ #27

27試合 12勝11敗 168.0回 防御率3.54 FIP3.27 184奪三振

WARgrade 7.36(f:r = 4.03:3.34)

将来性・期待度A

2017年はキャリア初の二桁勝利を記録し、飛躍の年に。フォームには力みがなく、腕もよく振れている印象。24歳にしてFIPとWAR(4.3)はそれぞれリーグ5位と7位。来季のサイ・ヤング賞争いのダークホース候補にもあげられるほど。

ランク外選手8 ジミー・ネルソン Jimmy Nelson

f:id:moriya08:20171211193855j:plain

29試合 12勝6敗 175.1回 防御率3.49 FIP3.05 199奪三振

WARgrade 4.67(f:r = 2.86:1.81)

将来性・期待度B++

こちらも昨年飛躍した投手の一人。FIPはリーグ3位、メジャー全体でも5位。さらに勝利数、奪三振数、K/9、BB/9、K/BBも全てキャリアベストを記録し、デービーズとともにブリュワーズを支えた。しかし、シーズン後半にDL入りし右肩を手術。来季開幕にも間に合わなさそうなのが非常に残念。

ランク外選手9 ドリュー・ポメランツ Drew Pomeranz

f:id:moriya08:20171211194118j:plain

ボストン・レッドソックス #31

32試合 17勝6敗 173.2回 防御率3.32 FIP3.84 174奪三振

WARgrade 5.16(f:r = 2.37:2.79)

将来性・期待度B+

4シームとカーブ主体の安定感抜群の左腕。内容は2016年と大差ないものの、リーグ4位の17勝、防御率リーグ7位は十分評価できる。ただ、RS、K/BB、FIPなどの指標を見れば少し運が良かった感があるが、セール、プライス、ポーセロの3枚看板の後ろに控えていると思えばかなり心強い。

ランク外選手10 マイケル・フルマー Michael Fulmer

f:id:moriya08:20171211194338p:plain

デトロイト・タイガース #32

25試合 10勝12敗 164.2回 防御率3.83 FIP3.67 114奪三振

WARgrade 6.42(f:r = 2.87:3.55)

将来性・期待度B++

2016年の新人王。豪快な投げっぷりと狩猟者っぽい見た目からベテランっぽく見えるが、意外にもまだ24歳。平均95mph越えの2シーム(パワーシンカーっぽい)が最大の武器。2017年は成績降下→怪我というよくない終わり方だったが、2016年、そして2017年の前半のような安定感を取り戻せば順位アップは十分見込める。

ランク外選手11 アレックス・ウッド Alex Wood

f:id:moriya08:20171211194646j:plain

ロサンゼルス・ドジャース #57

27試合 16勝3敗 152.1回 防御率2.72 FIP3.32 151奪三振

WARgrade 6.33(f:r = 4.55:1.79)

将来性・期待度B+

2017年のサプライズブレイク左腕。出所の見にくい独特なフォームと鋭く落ちるチェンジアップが武器。7月15日時点では11勝0敗防御率1.56と完璧な投球。流石に終盤は調子を落とし、規定投球回にも届かなかったが、ドジャースのWS進出に大きく貢献した。

ランク外選手12 トレバー・バウアー

f:id:moriya08:20171211194837j:plain

クリーヴランド・インディアンズ #47

32試合 17勝9敗 176.1回 防御率4.19 FIP3.88 196奪三振

WARgrade 5.02(f:r = 2.55:2.46)

将来性・期待度B++

ドローンでおなじみのバウアー。2017年はキャリアベストの17勝をあげたものの、内容自体は2016年と大きな変化はなし。もともと期待度自体はかなり高いが、なんか殻を破りきれていないのはめんどくさそうな性格が原因か。それでもこの成績だったらクルーバー、カラスコのいる現状では及第点。

 

ランク外選手13 ギャレット・リチャーズ Garrett Richards

f:id:moriya08:20171211195053j:plain

ロサンゼルス・エンジェルス #43

6試合 0勝2敗 27.2回 防御率2.28 FIP2.43 27奪三振

WARgrade 7.10(f:r = 4.01:3.09)

将来性・期待度A

個人的に推したい投手の一人。90mph後半のムービングファストと、最多暴投を記録するほどの荒れ球が特徴。2015年には15勝12敗、防御率3.65、207.1回を投げた実績を持つ。しかし、ここ2年は怪我に苦しみ2年間で12試合しか登板しておらず、来季もフル稼働というわけにはいかなさそう。むしろ再来年に注目したい(来季怪我なしで乗り切れれば)。

 

 

この他にも注目選手はたくさんいますが、今回はこの辺で。

次回はいよいよトップ10の紹介です。早く書かないと()

 

【NFL】2017-18のファルコンズを振り返る

f:id:moriya08:20180118150933j:plain

2017-18シーズン終了

ディビジョナルでイーグルスに惜敗?し、今シーズンが終了してしまったファルコンズ。 相手がエースQBのウエンツを欠いた状況の中、ファルコンズD#は期待通りよく守ってくれましたが、肝心のオフェンスが案の定機能せず。昨シーズンの圧倒的な破壊力はどこへ行ったのやら。。。

シーズン前は、スーパーボウルに出場したメンバーがほぼ残っていたこともあり、下馬評もかなり高かったファルコンズですが、蓋を開けてみれば第6シードでプレーオフに出るのがやっとでした。 

 

シーズンをざっと振り返ってみる 

ファルコンズの開幕戦はアウェーでのベアーズ戦でした。23-17で勝利したものの、意外とギリギリな試合。相手のレシーバー陣が もう少しよかったら多分負けていました。ただ、ライアンはレイティング116.1を記録し、2年目のTEフーパーが128ヤードレシービングなどポジティブな要素もあり、OC変わったけど大丈夫だろうと安心していたファンも多いはず?

そして、新スタジアムでの開幕戦となったWeek2のパッカーズ戦は恐らく今シーズンのベスト3には入るであろうゲーム。このとき、NHKの解説者が「SBでは攻めすぎたせいでああいう形に終わってしまった。その反省を生かしているのか、今季は”攻めすぎない”ようにしていますね。」と言っていました。このときは「なるほど、これなら今シーズンも行けるかも?」と思っていました。。。

Week3のアウェーでのライオンズ戦。この試合もぶっちゃけ負け試合です。ギリギリで逆転負けしたかと思えば、なんか判定が覆り勝ってしまったという感じ。このあたりから新OCサーキジアンの化けの皮が剥がれてきました。正直化けの皮が剥がれたというより、薄々感じていたものが確証に変わったというのが近いかもしれません。

その後は、ビルズにストレート負け、ドルフィンズには17点差をひっくり返され大逆転負け、リベンジを誓ったペイトリオッツ戦では圧敗。

ファルコンズのハイパーO#は何処へ...」

この辺りで、ファルコンズファンのシャナハンロスは極大を迎えたと思います。しかし、ここで同時にファルコンズのD#が大幅に改善されているというポジ要素も出てきます。

元々あのハイパーO#に惚れてファンになった身としては、かなり辛い決断でしたが、この辺りから自分も昨シーズンのような毎試合30点以上とるようなゲームは期待しなくなりました。。。とりあえず勝てばいいのです!

シーズン中盤から終盤にかけて、セインツやパンサーズといった同地区のライバルが絶好調で、なかなか上に上がれない状況が続きましたが、Week10〜12ではO#が復調。30点以上とる試合も何試合かありました。

ただ、それが継続できないのが今年のファルコンズ。Week13以降での勝利はほとんどD#のおかげ。

プレーオフ出場がかかったWeek17では、第6シードを争うシーホークスがARIにまさかの敗北を喫したことでなんか滑り込んじゃったという感じ。まあ、一応パンサーズには勝てたのですが。結局、レギュラーシーズンは10勝6敗とスーパーボウルまで駆け上がった去年とは1勝しか変わらないものの、体感では8勝8敗か7勝9敗くらい。それでもよくやった方かもしれないですね。

 

あのハイパーO#は戻ってくる??

f:id:moriya08:20180118193743j:plain

今シーズンのファルコンズは完全に守備のチーム。昨シーズンのような歴史的なハイパーO#は影を潜め、25点とられても勝てるチームから、20点とれば勝てるチームへ華麗にモデルチェンジ。まだ、洗練されたD#という感じではありませんが、昨シーズンからの成長を見れば、新DCのマニュエルさんは本当によくやってくれたと思います。

問題は写真の人。そう、OCのサーキジアンです。NFL1年目のOCに昨シーズンのシャナハンのようなコールを求めるのは酷ですが、それでもなんかこの人のコールは好きになれない。どの口が言う感はありますが、シャナハンほどのフレキシビリティはないように思うんですよね。その日すごく調子のいい選手がいたとしても、前以て決めたことは変えないみたいな。。。(あくまで想像ですが)あと、アメフトのゲームを大いに盛り上げる2ミニッツ以降の逆転TDみたいなのも少なかったですね。先行逃げ切り型だった昨シーズンの名残が悪い形で出てしまいました。

ただ、あのシャナハンだって1年目は批判を浴びることがあったことを考えれば、諦めるのはまだ早い?かもしれません。本当に来シーズンは1試合30点とれとは言わないのでせめて25点くらいはとってほしいところ。タレントは本当に豊富なので。。。

 

明暗分かれた、QBのパッシングヤード減少 

f:id:moriya08:20180118202355j:plain

個人成績に関してはそこまで悪くありません。レシーバー陣に関してはフリオもTDが異様に少ない点を除けば、相変わらずの怪物っぷりを発揮してくれましたし、今シーズンは特にサヌーが要所要所で1stダウンをとってくれるのがありがたかったですね。ランニングバック陣もフリーマン、コールマンともに昨シーズンと大きくスタッツの変化はありませんでした。やはり、ファンもファンじゃない方も気になるのが昨シーズンMVPのライアンですよね。パッシングヤードは去年と比べて4944Yds→4095Ydsまで減少、TD数も38→20、INTも7→12、レイティングは117.1→91.4と低迷。パッシングヤード以外は例年通りか少し悪い程度なのですが、ヤードがここまで減るのは予想外。毎年4500Yds以上放っていたライアンがまさかという感じです。

しかし、パッシングヤードが減ること自体は悪いことではありません。例えば、同地区セインツのQBドリュー・ブリーズ様もパッシングヤードは5208Yds→4334Ydsと大きく減少しています。しかし、ブリーズの場合は、彼のヤードの減少はセインツ自体のランO#の向上のバロメーターになっており、むしろポジティブに捉えて良いものなのです。(ちゃっかりパス成功率歴代最高を記録してるし)

ただ、ファルコンズの場合はランO#が良くなったのではなく、単純にパスのコールが少なかったように思えます。特にゲーム序盤はランから入ることが多かったものの、そこまでの効果はあまり出ず、ロスになったりノーゲインの場面も多く見られました。(勝手に儲け物ラン攻撃と呼んでいます)どの試合も結局、パスがつながり始めてからランも出始めるようになるんですよね。。。 

今シーズンのライアンは物足りない成績なのはもちろんですが、レシーバーのポロリも多く、少し可哀想な部分も多く見られたというシーズンでした。

ファルコンズの向かう先は

やはり気になるのが今後のチームの方針。もともとダン・クインHCはあの鉄壁を誇ったSEAのDCをやっていた方なので、今シーズンのようなチームの方が彼の理想には近いのかもしれません。実際、D#に関しては大きな手応えを掴んでいるはずです。あとは、くどいようですがO#。今のD#なら25点くらいあれば十分勝てます。

タレント揃いのO#と、経験を積んで急成長しているD#を要するファルコンズ。肩書きはめちゃくちゃ強そうですが、同時に勝負弱いというイメージも拭いきれません。ビハインドで2ミニッツを迎えたときのあの無理ゲー感、流れを引き戻せないムードがあります。(流れとか関係なしに勝つチームもありますが)それでもやはり、そういったメンタル的な部分というか、勝負強さを鍛えていかないとプレーオフで勝ち上がるのは厳しいです。なので、今シーズンはプレーオフに出られただけでも及第点なのかもしれないですね。特にNFCは来期のプレーオフも今年とは全く違う顔ぶれになる可能性は十分あるので、この2年連続出場という経験は相当生きてくるはずです。

最後に、来シーズンは何といっても、スーパーボウルアトランタで開催されます!!!!(開催地のチームはスーパーボウルに出られないみたいなジンクスがありますが、きっとバイキングスが破ってくれるはず!?)そして、自分もアトランタで観戦しようかなと計画しているところなので、ぜひ昨シーズンのような、見ていてエキサイティングなフットボールをするファルコンズが戻ってくることを期待しています。

【MLB】MLB先発投手番付2018 20〜11位

前回の続きです。今回は20位から11位までどんどん紹介していきます。

 

20位 ジョニー・クエト Johnny Cueto

f:id:moriya08:20171209135724j:plain

サンフランシスコ・ジャイアンツ#47

25試合 8勝8敗 147.1回 防御率4.52 FIP4.42 136奪三振

WARgrade 7.48(f:r = 3.63:3.85)

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計34/50 将来性・期待度B+

キャリアを通して18勝以上が3度ある実力者。見た目は派手だが、投球スタイルは完全に技巧派で変幻自在という言葉がぴったりなほど器用な投球をする。面白いのでぜひYoutube等で見て欲しい。ただ、2017年はチーム状況的にも気持ちが上がらなかったのか、終始ピリッとしなかった。

 

19位 カルロス・マルティネス Carlos Martinez

f:id:moriya08:20171209234410j:plain

セントルイスカーディナルス #18

32試合 12勝11敗 205.0回 防御率3.64 FIP3.91 217奪三振

WARgrade 7.60(f:r = 3.40:4.20)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計35/50 将来性・期待度B++ 

長年チームを支えたウェインライトの後を継ぐ、カージナルスの若きエース。2017年は被本塁打が増えたこともあり、勝ち星と防御率は悪化したものの、他の成績は2016年とあまり変化はなくK/BBはキャリアベスト、キャリア初完封も記録するなど好材料は多い。独特な髪色にも注目。

 

18位 ロビー・レイ Robbie Ray

f:id:moriya08:20171205234150j:plain

                                       アリゾナ・ダイヤモンドバックス #38

28試合 15勝5敗 162.0回 防御率2.89 FIP3.72 218奪三振

WARgrade 6.22(f:r = 3.29:2.93)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計35/50 将来性・期待度A+

私が個人的に推している左腕。三振奪取力は既に現役投手では最高クラスで、2017年はあのシャーザーをも凌ぎ奪三振率リーグトップ。ただ、BB/9が3.94と壊滅的で毎回5、6イニングで降板してしまう大きな原因となっている。逆に与四球2個以下の試合では10勝2敗防御率2.49と圧巻で、大器の片鱗を感じさせる。2、3年後にサイ・ヤング賞を獲ってくれないかと密かに期待。

下の記事で彼についてまとめています。

moriya08.hatenablog.com 

17位 ジョン・レスター Jon Lester

f:id:moriya08:20171209235009j:plain

シカゴ・カブス #34

32試合 13勝8敗 180.2回 防御率4.33 FIP4.10 180奪三振

WARgrade 6.89(f:r = 3.92:2.97)

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計35/50 将来性・期待度B

通算159勝を挙げているメジャーを代表する左腕の一人。基本的にカッターとブレイキングボールで勝負するシンプルな投球スタイルだが、低めのコースに丁寧に投げ続けられる。ただ、2017年は終始なんとも言えない内容で、印象的な場面はキャリア初ホームランを打ったことと、通算2000奪三振を達成したことくらい。

 

16位 ダラス・カイケル Dallas Keuchel

f:id:moriya08:20171209235409j:plain

ヒューストン・アストロズ #60

23試合 14勝5敗 145.2回 防御率2.90 FIP3.79 125奪三振

WARgrade 8.24(f:r = 4.10:4.14)

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計34/50 将来性・期待度B+

2015年のサイ・ヤング賞左腕。メジャー屈指の技巧派で、遅いボールを低めに集めてゴロアウトを量産する。フィールディングも抜群で2014年から2016年まで3年連続でゴールドグラブを獲得。2017年は前半は圧倒的、後半はまずまずといった内容だった。来年以降、FBRの傾向が強まっていく中でグラウンドボーラーの希望となれるか。

 

15位 クリス・アーチャー Chris Archer

f:id:moriya08:20171205233756j:plainタンパベイ・レイズ #22

34試合 10勝12敗 201.0回 防御率4.07 FIP3.40 249奪三振

WARgrade 6.37(f:r = 4.06:2.31)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆

計36/50 将来性・期待度B++

レイズのエース右腕。高い奪三振率を誇り、奪三振数は過去3年でいずれもリーグ3位以内に入っている。しかし、ここ2年はなんとも言えない成績で安定してしまっている。陽気そうな見た目ゆえにずっと若きエースと思っていたが、意外に29歳。球界屈指のエースになるためには、そろそろタイトルが欲しいところ。

 

14位 ジェイムズ・パクストン James Paxton

f:id:moriya08:20171210000000j:plain

シアトル・マリナーズ #65

24試合 12勝5敗 136.0回 防御率2.98 FIP2.61 156奪三振

WARgrade 7.24(f:r = 4.49:2.76)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計36/50 将来性・期待度A

ア・リーグのシンダーガードとまで言われた豪腕。そして、例によって彼も故障さえなければ系投手の1人。2017年は4シームの平均スピードを1mph落とし、一皮向けた大人の投球で大ブレイク。球速もさることながら制球力も以外に悪くない。長年マリナーズのキングとして君臨してきたヘルナンデスからエースの座を奪えるか。

 

13位 ルイス・セベリーノ Luis Severino

f:id:moriya08:20171210000435j:plain

ニューヨーク・ヤンキース #40

31試合 14勝6敗 193.1回 防御率2.98 FIP3.08 230奪三振

WARgrade 6.49(f:r = 3.02:3.47)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計36/50 将来性・期待度A+

2016年は期待されながらも散々な成績だったが、2017年はあらゆるスタッツが大幅改善し一気にサイ・ヤング賞投票3位まで駆け上がった。特に、1失点以下の試合が16試合と安定感・支配力も抜群で平均97mphの豪速球は終盤でも球速が落ちない。まだ23歳と若く、これからの帝国を支えていくことになるだろう。

 

12位 デビット・プライス David Price

f:id:moriya08:20171210000934j:plain

ボストン・レッドソックス #24

16試合 6勝3敗 74.2回 防御率3.38 FIP3.64 76奪三振

WARgrade 6.90(f:r = 4.39:2.51)

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計37/50 将来性・期待度B

移籍会見のニコニコは何処へ行ったのか、2017年は過激なことで有名なボストンのメディアと度々衝突。でもほとんど投げてないため仕方がないといえば仕方がない。来シーズンは最低でも200イニングを投げた上で、ポストシーズンで好投してもらわないと順位アップ・キープは難しい。

 

11位 カルロス・カラスコ Carlos Carrasco

f:id:moriya08:20171210001407j:plain

クリーヴランド・インディアンズ #59

32試合 18勝6敗 200.0回 防御率3.29 FIP3.10 226奪三振

WARgrade 9.21(f:r = 4.62:4.60)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計37/50 将来性・期待度B++

クルーバーの陰に隠れている節があるが、他球団なら間違いなくエース級。4シーム、変化球ともに質が高く、非常にバランスのとれた本格派。故障が心配されることが多いが、2017年は初めて200イニングを突破し、尊敬するクルーバーと共に最多勝にも輝いた。どうか来年も怪我なく投げ切ってくれますように。。。()

 

というわけで20位から11位までの紹介でした。

【MLB】MLB先発投手番付2018 30〜21位

約1か月ぶりの更新です。

今回はMLB先発投手番付ということで、データ8.5割、主観1.5割くらいでランキングを作ってみました。

NFLのシーズン真っ只中ですが、記事を書けるほどの知識もないので今回も例によってMLBの記事です()

 

・順位決めの方法

  1. 2017年、2016年、2015年の順番で重み付けをした上でfWARとrWARの和を計算します。ここではこの和をWARgradeと呼ぶことにします。(説明は後ほど)
  2. 次に5つの評価項目を10段階、計50点満点で評価し、順位付けを行います。
  3. 2.の点数が同じだった選手は1.で計算したWARgradeで順位を決めます。
  4. 最後に近年の実績やセイバーメトリクスを元にして順位を少し修正します。そのため、WARgradeや点数の順になっているというわけではないことに注意してください。

  

・評価項目(10段階評価計50)

  1. 球威
  2. 制球
  3. スタミナ
  4. 奪三振
  5. 支配力

※評価項目が某雑誌とほぼ被ってしまったのはご容赦ください。

 

・  WARgradeについて

WARgradeはその投手が32試合に登板した場合、要は故障なく1シーズン投げ切った場合にWARがどれくらいになるかをざっくり計算したオリジナル指標です。計算方法はいたって単純。WARを登板試合数で割り、その値を2015年は0.9倍、2016年は1.0倍、2017年は1.1倍して 3つの値の平均をとります。その値に32をかけるだけ。

こんな感じで小学生並みの計算しかしていませんので、順位決定の際にこの値に大きく依存していることはありません。 

 

また、「この選手が入ってないやんけ」や、「こっちの方が上やろ」みたいなのもあると思いますが、その辺りは温かい目で見てやってください。。。

 

30位 アービン・サンタナ Ervin Santana   

f:id:moriya08:20171205233625j:plain

ミネソタ・ツインズ #54 

(2017年成績)33試合 16勝8敗 211.1回 防御率3.28 FIP4.46 167奪三振

WARgrade 6.80(f:r = 2.96:3.84)

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆

計31/50 将来性・期待度B-

ツインズのエース右腕。2017年はメジャートップタイの5完投3完封を記録し、若いツインズの投手陣を牽引した。2017年の成績のみを考慮すればもう少し上の順位でもおかしくはないが、FIPは4.46と非常に悪く、年齢的にも来シーズン以降の成績向上は厳しいか。

29位 ジェイク・アリエタ Jake Arrieta

f:id:moriya08:20171209232450j:plain

フィラデルフィア・フィリーズ #49

30試合 14勝10敗 168.1回 防御率3.53 FIP4.16 163奪三振

WARgrade 8.86(f:r = 4.37:4.49)

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆

計31/50 将来性・期待度B

クロスステップが特徴的な2015年のサイ・ヤング賞投手。ここ2シーズン成績下降気味。というよりも、調子のムラが出てきた感じ。調子のいい時は本当に手がつけられない。2017年オフのFAの目玉の一人となっているが、来季以降に2015年のような輝きを取り戻せるかと言われれば正直微妙。

28位 カイル・ヘンドリクス Kyle Hendricks

f:id:moriya08:20171209233012j:plain

シカゴ・カブス #28

24試合 7勝5敗 139.2回 防御率3.03 FIP3.88 123奪三振

WARgrade 7.45(f:r = 3.76:3.69)

球威     :☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計32/50 将来性・期待度B+

2016年の最優秀防御率右腕。コントロールで勝負する典型的な技巧派ピッチャーで、個人的にあまり対戦したくない投手。ストライクゾーンからボールゾーンへのチェンジアップはあのマダックスと比較されるほど。しかし、2017年は生命線のコントロールに精彩を欠き、前年よりBB/9が0.50上昇。ただ、故障さえなければ、今後数年間は第一線で活躍できる実力は持っている。

27位 田中将大 Masahiro Tanaka     

f:id:moriya08:20171205233913j:plain

ニューヨーク・ヤンキース #19 

30試合 13勝12敗 178.1回 防御率4.74 FIP4.34 194奪三振 

WARgrade 7.17(f:r = 3.56:3.61)

球威     :☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆

計33/50 将来性・期待度B+

2017年は田中将大ガチャと言われるほどムラがあった。特にフライボールレボリューション(FBR)の波に飲まれ、一発病が治るどころか悪化してしまった。一方で、セール(BOS)に完封で投げ勝ったり、地区シリーズでは後がない状況で好投したりと、実力を見せつけた登板も多かった。来季は流石に成績は良くなるはず?

26位 ホセ・キンタナ Jose Quintana   

f:id:moriya08:20171205235147j:plain

シカゴ・カブス #62

32試合 11勝11敗 188.2回 防御率4.15 FIP3.68 207奪三振 

WArgrade 8.37(f:r = 4.47:3.90)

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆

計33/50 将来性・期待度B+

2016年まで4年連続で200投球回を突破したワークホース。2017年はカブスにトレードで移ってから7勝3敗防御率3.74と持ち直したが、ホワイトソックスでは4勝8敗防御率4.49と散々な成績。結果的にキャリアワーストの年になってしまった。ただ、怪我のリスクが少なく、毎試合ある程度ゲームを作ってくれるのでローテにいるととても心強い。

25位 リッチ・ヒル Rich Hill

f:id:moriya08:20171205234420j:plainロサンゼルス・ドジャース #44

25試合 12勝8敗 135.2回 防御率3.32 FIP3.72 166奪三振

WARgrade 13.28(f:r = 5.89:7.39) 

球威     :☆☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆

計33/50 将来性・期待度B

一時は独立リーグも経験したベテラン左腕。球種は基本4シームとカーブのみで、球速も決して早くはないが、圧倒的な回転数でどんどん空振りを取る。2017年は8回までパーフェクト→9回までノーヒッター→10回にサヨナラ被弾で負け投手になるという悲劇も経験。ただ、あまりイニングが食えないのと、年齢がだいぶきていることもあり、フルシーズンで規定到達は難しいかもしれない。

24位 ジェフ・サマージャ Jeff Samardzija          

 f:id:moriya08:20171205233215j:plain

サンフランシスコ・ジャイアンツ#29 

32試合 9勝15敗 207.2回 防御率4.42 FIP3.61 205奪三振

 WARgrade 4.77 (f:r = 3.04:1.73)

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆

計34/50 将来性・期待度B

WARgradeで見るとそこまで高くはないものの5年連続で200投球回を投げている点を評価してランクイン。しかし、二桁勝利を挙げたのはキャリアを通して3度のみで、2017年も一歩届かず9勝、敗戦数はリーグ最多タイの15。一方で、BB/9はメジャートップの1.39、K/BB6.41はリーグ2位と内容はまずまず。ただ、ムラっ気が強く、エースの器というには物足りないか。

23位 ゲリット・コール Gerrit Cole      

f:id:moriya08:20171205233357j:plain

ヒューストン・アストロズ #45

33試合 12勝12敗 203.0回 防御率4.26 FIP4.08 196奪三振

 WARgrade 7.29 (f:r = 3.99:3.30)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆

計34/50 将来性・期待度B++

パイレーツのエースピッチャーで、THE本格派投手といった感じ。恵まれた体格から、平均95mph超の力強い4シームとブレーキングボールを投げる。ここ2シーズンは故障もあって奮っていない印象だが、2015年のような投球を取り戻すができれば間違いなくサイ・ヤング賞争いに食い込んでくるだろう。

22位 ダルビッシュ有 Yu Darvish   

f:id:moriya08:20171205235029j:plain

シカゴ・カブス #11

 31試合 10勝12敗 186.2回 防御率3.86 FIP3.83 209奪三振

 WARgrade 5.74(f:r = 3.11:2.72)

球威     :☆☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆☆

計35/50 将来性・期待度B++

通算奪三振率11.04のドクターK。9月8日のCOL戦では史上最速で通算1000奪三振を達成。ウエイトで体を大きくしたことで4シームの威力が増加し、回転数もメジャートップクラスに。ただ、怪我から復帰して最初のフルシーズンとなった2017年は好不調の波が激しく、制球が乱れるシーンも多く見られた。来季は彼の真価が問われるシーズンになるだろう。

21位 マーカス・ストローマン Marcus Stroman 

f:id:moriya08:20171209233755j:plain

トロント・ブルージェイズ #6

33試合 13勝9敗 201.0回 防御率3.09 FIP3.90 164奪三振

WARgrade 9.51(f:r = 3.37:6.14)

球威     :☆☆☆☆☆☆

制球     :☆☆☆☆☆☆☆

奪三振    :☆☆☆☆☆☆

スタミナ   :☆☆☆☆☆☆☆

支配力    :☆☆☆☆☆☆

計32/50 将来性・期待度B++

ブルージェイズの若きエースかつWBCのMVP。最大の武器は圧倒的なゴロ率を生み出しているシンカー(2シーム)。また、投手としては小柄だが、ポストシーズンWBC決勝などの大舞台で力を発揮する屈強なメンタルの持ち主。年々エースとしての風格が増しており、来年以降が楽しみな選手の一人である。

 

 

以上、30位から21位でした。次の記事では2017年に鮮烈な活躍を見せた選手、少しずつ衰えが見え始めている投手が盛り沢山な20位から11位までを紹介します。

【MLB】Robbie Rayって何者?

ESPNの記者に「マックス・シャーザー級の素材」とまで言われた大器、ロビー・レイをご存知でしょうか。

私は某MLB雑誌でこのコメントを見て、来年絶対覚醒するぞ!と思い、そして臨んだ2017シーズンでしたが、見事にやってくれました!!

なので今回の記事ではそんな絶賛売り出し中?のレイを紹介したいと思います。

1.基本情報

ロバート・グレン・レイ

f:id:moriya08:20171109215352j:plain

<https://www.google.co.jp/url?sa=i&rct=j&q=&esrc=s&source=images&cd=&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwiO64anxLHXAhXINpQKHdKPBp0QjhwIBQ&url=http://www.fantasyalarm.com/mlb/player/robbie-ray-l/100692/&psig=AOvVaw2oFlcyCzhrwVGenO-gkEfI&ust=1510318295171258>

アリゾナ・ダイヤモンドバックス所属 投手 背番号38

26歳(1991年10月1日)

188cm/88kg

左投げ左打ち

2010年ドラフト12巡目、全体356位でナショナルズから指名。

 

2. 2017年、覚醒のシーズン 

 過去3年間の成績(スマホだと小さくて見えづらいかもです)

f:id:moriya08:20171109224427p:plain

まず、2016〜2017シーズンの成長箇所まとめると*1

勝利数:8(リーグワースト2位T)→15(リーグ6位T)

敗戦数:15(リーグワースト2位)→5(リーグ3位)

防御率:4.90(リーグワースト1位)→2.89(リーグ4位)

WHIP:1.47(リーグワースト2位)→1.15(リーグ6位)

被打率:.267(リーグワースト7位)→.199(リーグ2位)

OPS:.770(リーグワースト5位)→.646(リーグ5位)

 

凄いwww 

2017シーズンは打線の援護が昨シーズンよりも多かったのは事実ですが、リーグワーストクラスだったスタッツが1年でリーグトップクラスになるのですからとんでもない話です。

そして、ロビー・レイの最大のウリであるK/9は11.25(リーグ2位)から驚異の12.11(リーグ1位)!!

シャーザー級の素材がとうとうシャーザーの奪三振率を超えてきました

ただ、なかなか改善されないのがコントロール

BB/9は年々悪化し、2017シーズンの3.94はリーグワースト。。。

そのため、K/BBはなかなか完成度の高い投手の閾値である3.50を超えることが出来ていません。

ただ、逆にコントロールが改善されれば、ナ・リーグではカーショーやバムガーナーに割って入る好投手に成長する可能性があるということです。

まだまだ未完成な感じも彼の魅力です。

 

3.成長の要因はカーブ!?

ロビー・レイが去年から大きな成長を遂げたということはここまでで理解できたと思います。では、一体何がこの成長につながったのでしょうか。今回は2つの観点から見ていきたいと思います。(他にもあれば是非教えてください)

・球種別投球割合を見る(fangraphsより)

f:id:moriya08:20171109233519p:plain

この表から明らかな通り、ロビー・レイ成長の要因の一つは間違いなくカーブを増やしたことでしょう。

そもそもロビー・レイは荒れ気味の速球でグイグイ押すタイプのピッチャーです。ただ、その速球が2016シーズンまではうまく生かしきれていませんでした。一転今年はカーブという速球の最高のパートナーを見つけたこと、これが大きな躍進につながったと言えるでしょう。

これの裏付けはもう1つあります。Pitch Valueという指標に注目してみると、、、

f:id:moriya08:20171109234440p:plain

いずれの球種も大幅に改善されています。特に、2016年にあまり良くなかったチェンジアップを減らし、代わりにカーブを増やすことによって、結果的に全ての球種が改善されています。カーブを入れることによって、歯車がガッチリ噛み合ったのが良くわかると思います。(Pitch Value については以前書いたクルーバーの記事に説明がありますので是非そちらもご覧ください)

 

 

・球速と回転数を見る(表はbaseballsavantより)

 2016年(赤:直球、紫:スライダー、青:チェンジアップ)

f:id:moriya08:20171110001418p:plain

2017年(緑:カーブ)

f:id:moriya08:20171110001444p:plain

繰り返しになりますが2016〜2017ではチェンジアップとスライダーが減、カーブが増という感じです。

そして特に気になるのは、

①カーブを増やしたからといって球速差が大きくなったというわけではない

②チェンジアップの回転数が大幅に減少し、スライダーの回転数が増加

③速球に大きな変化はない

という点。ここからわかるのは、単純に投球の組み立てを変えただけではなく、変化球の精度が高くなっているということです。同じ球種でも球速や回転数がバラバラであれば、その球を真の意味で操れているということにはなりません。 (あえてバラつかせている場合ももちろんありますが)

また、下の表はメジャー最強投手のカーショー(LAD)の散布図です。

まあ言うことはないですね。信号機のようです。

f:id:moriya08:20171110002853p:plain

ちなみに速球とカーブとの球速差がカーショーの方が大きいのは、ロビー・レイのカーブはカーショーのドロップするようなものではなく、横変化が強くもう少し速いものであるからです。

回転数に関してはカーショーはレイよりいずれの球種も高回転です。

無論、回転数を増やせばバーランダーのように成績が上がるのかと言われれば、そんな簡単な話ではありませんが、本格派好投手の共通項のような部分はあります。

ただ、ロビー・レイは1球ごとに雄叫びをあげながら全力で腕を振って投げるのが特徴なので、変に回転を意識して腕の振りが鈍くなるなんてことは避けて欲しいです。

 

 実際のピッチング(動画はYoutubeに飛んで見てください)

・今シーズンはキャリア初の完封


5/30/17: Ray fans 10 in the four-hit shutout win

 

・キャリア最多の14奪三振(この日の主役はJ.D.マルティネスでしたが)


Martinez's four homers, Ray's 14 K's cap win: 9/4/17

 

4.まとめ 

f:id:moriya08:20171110004819j:plain

今シーズンは多くのスタッツでリーグ上位に入り、大ブレイクを果たしたロビー・レイ。7月28日には打球が頭部に直撃するという大きなアクシデントに見舞われましたが、1ヶ月で復帰するという回復力と気持ちの強さを見せました。

1球毎に雄叫びをあげながら、三振を量産していくその投球はまさにマウンド上の支配者。それに加えて、まだまだ制球面など、伸びしろも十分にある。そんな彼が西地区でカーショーやバムガーナーに並ぶサウスポーなる日が来るのでしょうか。

来シーズン以降もますますロビー・レイから目が離せません!!!

 

*1:順位は規定投球回に到達した選手間でのもの